Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―



マンションに着くとユウは早速買ったものを大きなリュックに詰め始めた。

そして、クローゼットを漁り始めたかと思えば、私に大きめのマフラーを投げて寄越す。



「うわっ! ちょ、何、これ?」


「それ巻いとけ。あとこれ。……あ、全部洗濯してあるから安心しろ」



ユウが差し出した物は、ダウンジャケット。
恐らくユウの物だろうが、白色で軽いからか男物感はあまり無い。



「ほら、それ着て」


「え?」


「早く!」


「わ、分かった」



ユウも同じような格好をして、家中を駆け回っている。……戸締まり、かな?



「オッケー、これで大丈夫! じゃ、行こーぜ!」



最後にリビングに戻ってきて、窓の鍵を確認するとそう言い、大きなリュックを背負って玄関へと歩き出す。

でも、待って。今日出掛けるなんて、目的は1つしかないじゃん。



「ま、待ってユウ! 私、初詣とかそういうのは……」



出来れば行きたく無いんだけど……。



「……分かってるよ」


「え?」


「お前が人間嫌いなの、分かってるよ。大丈夫だからおいで。良い所、連れてってやる」


「……」



ベッドの中でも無いのに、柄にもなくユウが優しく言うから、私は頷くしか無い。



「……てか何、“人間嫌い”って。子どもかよ」


「いやお前のことだからな」


「ふふっ」



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