Letter from the Starry Sky ―君がくれた世界―
「分かる。あんだけ人集まると気持ち悪いよな」
「ユウはあの中にいるタイプの人間じゃないの?」
「えっ、俺そんな風に見える?」
「んー、何て言うか……程よく遊んでる感じ? でも馬鹿やってるやつを端で見てる、みたいな。違う?」
「どうだろうな、割と当たってるかもね」
薄い笑みを浮かべながらその群衆を上から眺める彼の目は、どこかつまらなそうだった。
「大学って楽しい?」
「あー、楽しい奴は楽しいんじゃね? 人によるよなあ、こればっかりは」
「ふふっ、何それ」
「高校と同じってことだよ。高校楽しいって思う奴と楽しくねえって思う奴って両方居るだろ? そういうことよ」
「なるほどね。ユウはつまんないってことね?」
「さあな」
彼は目を伏せてコーヒーの最後の一口を流し込んだ。
「この後、ホテル行くの?」
「は? いやお前未成年だろ」
ナンパしたくせに変な所で常識人だな。
「ヤリモクじゃないなら何で声掛けたのよ」
「顔がタイプだったから」
「へー……」
「てか、ヤる相手探してたのはそう。だけど流石に高校生は……って思ってたのにスゲー好みの子が突然現れて不可抗力だったって感じ」
私の容姿は別にとても良いわけじゃない。
自分で自分の顔はどのレベルかなんて分かってる。
中の上と言うのがぴったりなとこか。個性的な顔立ちをしていると言われることが割と多い。