愛する人を見つけた
4

『カヤマさん』に 3度会う間に 梅雨が 近付いていた。


ジメジメした 天気が続く。

麻衣は 『カヤマさん』話しを 楽しみにしている。
 


「絶対 近所だよ。ユズ 家を捜したら。」

麻衣に 煽られて 私は首を振る。
 

「まさか。ストーカーみたいじゃない。それに 職場が 近くなのかもしれないよ。」

私は 積極的になれない。
 

「絶対 近くに 住んでいるって。土曜の午前中 歯医者の為に 職場まで来る?」

麻衣は強調する。
 

『カヤマさん』が 近くに住んでいても 私達は どうにもならない。

たまたま 同じ歯医者さんで 治療をしているだけだから。

だから 安心して 麻衣に話せる。

憧れのスターの 話しをするように。
 


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