月刊ヤングMAGAZIN

ドーン…ドーン…


「あーぁ…
笑ったら暑くなった
浴衣って暑いんだな」



オレは土手の芝に仰向けになった


椛がうちわで仰いでくれた


空に星が出てた



「花火、終わったかな…」


椛が言った



「うん、さっきので終わりかな…」



「寂しいな…
いつも花火が終わると寂しかった」



「なんで?」



「だっていつも嵩琉と見てたから…

花火終わらなければ
嵩琉とずっといれるのに…って」



椛、そんな気持ちで毎年見てたんだ



「ずっと、いれるじゃん」



「え?」



「ずっといようよ…一緒に…」



「うん」



「椛…来て…」



椛に手を伸ばした


椛が嬉しそうにオレの胸に身体を委ねた



「暑ーーー!
オレ汗でベタベタしてるかも、ごめん」



「嵩琉も浴衣かっこいいよ♡」



オレの浴衣の衿元を掴んで椛が言った


はだけさすな…!



「ホレなおした?」



「うん
いつもホレてるよ♡」



椛って素直だな



泣きたい時に泣いて

笑いたい時に笑って

そんな椛がオレは愛おしい



「椛…」



「ん?」



「キスして…」



「…うん」



ーーー



素直な椛といるから

オレも素直になれる



素直に椛が好きって言える



椛が欲しいって

いつも思ってる



「椛、もぉ1回…」



「…うん」



ーーー



「もっと長く…」



「うん」



椛、かわいい…



ーーーーー



ㄙㄣ̔ㄙㄣ̔…





オレ限界

野外でまさかの発情



それはヤバイって…



緊急事態!!!




「暑ーーーーー!!!
椛、暑い!!!」



オレは椛を押し抜けて起きあがった




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