君と秘密のスキャンダル

「ふざけんな!」

「待ちやがれ!」



誰が待つか!!こんちくしょう!!
逃げ切ってやる!





が、思いは虚しく、

ぬっと伸びた手が桜子の三つ編みを掴み、引っ張る。



捕まった、と思ったも束の間、






「あ。」



と言う桜子の声と同時に、その髪が、ずるっと落ちる。



「は?!」




か、かつら……?!



っ今はそれどころじゃねぇ!

男達が茫然としている隙に、



「走れ!」











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