それからの日々
みどりがわが子の姿を直接見たのも、娘がまだ小学生のときだった。
「どうした、みどり……」
奥から、洋史が出てきた。
やはり、メタルフレームの眼鏡をかけた彼とリムレスのそれをかけた智史とは、「親子」以外の何者でもないほど、よく似ていた。
「……まさか……稍ちゃんか?
……二人で来たんか?」
彼もそう言ったきり、絶句している。
どうやら、みどりの娘が来ることは知らされていなかったようだ。