終わり良ければ全て良し、けど過程も大事
産まれてすぐ両親を亡くした俺は桜園という施設で育った。
15歳の時、施設に資金援助をしている橘財閥の橘香奈さんにスカウトされ、橘プロダクションに所属することになった。
夢なんて特になかったし最初のモデルの仕事でにっこり笑っただけでたくさんお小遣いをもらえた。
家も、生活費も橘が用意してくれる。
顔立ちがいいおかげでなんの不自由もない。
けど、何か物足りない。
それが何かなんて知りたくもないし知る努力もしたくない。
とにかくめんどくさいんだ。