終わり良ければ全て良し、けど過程も大事





15分前にスタジオ入り。


映画の特集インタビューのためまずは写真撮影からだ。

公安警察と女子高生の恋愛を描く少女漫画だったためか私服衣装にモデルガンを持たされた。

ヒロイン役だった子は学生カバンだ。



「なんかシュールですね」


1つしか年は違わないけど童顔だからか制服姿もばっちり決まっていた。

私服だと少し大人びて見える。



「だね。でもかっこよく決めるよ」


指でクルクルとモデルガンを回すと彼女の目が輝く。


「わーかっこいい!」


「白川くん、いいね。ワンショットではそれでいこう」



スタジオの雰囲気も和み撮影が始まる。


「じゃあ今から3分ぐらい自由にくつろいで。劇中にもあったみたいに」



2人がけソファーに見つめ合うように座る。


スタジオに流れる音楽が変わった。



「あ、この曲。昨日音楽番組で歌ってたよね。僕好きなんだこれ」


背もたれに腕を置いて鼻歌を歌う。


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