もういいや...と思ってた
10分くらい泣き続けた私。見られたくないと思う反面、そばに誰かがいて欲しいとも思った。目の赤い私に、

蓮「保健室行くか?氷くらいあると思うぞ」

「うん」

そういうと、立ち上がった私。蓮も着いてくる。

「一人で行ける」

蓮「一緒に行くのは俺の勝手だろ?」

そういう蓮に何も言い返せないまま2人で保健室に向かう。華ちゃん先生はまだ来ていないのか、それとも違うところにいるのか保健室にはいなかった。時間的に授業まで20分もなかったから、勝手に保健室に入り、少し周りを見回すと冷凍庫を見つけた。蓮がテキパキと袋に氷を入れ、その上から蓮の持っていたタオルを濡らして巻く。

「ありがとう」

蓮「おう」

そのまま2人で保健室のベッドに座りながら赤みが落ち着くのを待った。5分もしないうちに華ちゃん先生が来たけれど蓮の作った保冷剤?を見て褒めていた。確かに私だったら氷入れたらそのままくっつけるかもなんて考えてた。

授業5分前に保健室をあとにし、そのまま1時間目を受けた。1時間目もまた夢について考えてしまうと思っていたけれど、意外と授業に集中してしまえば大丈夫だった。毎時間の休憩時間に蓮がこっちを見てくるが、私は大丈夫と頷いて見せた。それにどんなに夢を思い出そうとしても朝覚えてた以上の情報を思い出すことはなかった。
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