再会した幼なじみは☓☓オタクになっていました。
遊園地にお出掛けに行ったあの日、ちょっとしたアクシデントで私は黒炎くんとキスをした。

目が合うたび、それを思い出してしまう。私も恥ずかしくて不用意に話しかけることができない。だから今は同性の友達と楽しく過ごしていた。

女友達と遊ぶのは楽しい。ドキドキしたり心拍数がはやくなったりしないし、なにより気軽に会話が出来る。だけど、それをちょっぴり寂しいと感じるのは何故なんだろう。

そして、気になることがもう一つ。

「ねぇ。あれって会長さんだよね?」

遠目でもわかる。日陰で読書しながら、私たちを見ている。正確には私たちというより、一年生みんなを見ている感じ。

「うん、如月会長だよ。一年生の監視をしてるんだって」

「え」

会長さんって確か三年生の先輩では? なんでここに? というか、一年生の監視ってなに。

もしかして溺れないように見張ってるとか?会長さんなりに心配してるつもりなんだろうか。
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