心を ほどいて  ~コーディネーター麻里絵

残り2年の 大学生活。

私は 一度も 千佳と 言葉を交わさなかった。


理沙から 全部を暴露された千佳は

クラスの全員から 無視された。

千佳の噂は 他の学部にも 広まって。

いつの間にか 千佳は ” 略奪女 ” と呼ばれていた。


それでも 千佳は 祐一君を 手に入れた。

私を 優しく抱いた手が

千佳を抱くと思うと

私は 吐き気が 込み上げる。


理沙は ちゃんと祐一君と話して

祐一君の 本心を 聞くべきだって言ったけど。

何を聞いても 私の心は もう戻れない。


もし 祐一君が 私を求めたとしても

私は あの頃と同じに 祐一君に 応えることは できない。



それから 祐一君と千佳が どうなったか。

千佳と 一言も話さない私は わからない。


付き合い続けたとしても 別れたとしても

私には どうでもいいことだった。


私は 恋人と親友に 裏切られた。

その事実は 一生 消えない。




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