心を ほどいて ~コーディネーター麻里絵
好きな人に 抱き締められるって
こんなに心地よくて 安心するの?
このまま ずっと抱かれていたいほど。
純也の胸に 顔を付けて 寄り添う私。
純也が 私を 離すまで
私も 離れることが できないほど。
「ありがとう。まりえ。」
純也は そっと私の体を 離したけれど。
私は 純也の肩に 頭を乗せてしまう。
「可愛いなぁ。」
と言って 私の肩を 抱き寄せる純也。
「離れたくないの?」
甘く聞かれて 私は 頷いてしまう。
「いいよ。気がすむまで くっ付いていて。」
純也は 私の頭を 肩に寄せる。
気がすむまで?
私 気がすむのかな…
私を 抱き締めただけで。
1時間もいないで 純也は 帰った。
「俺 朝まででも こうしていたいんだよ?」
そう言って 私を 甘く見つめて。
キスもしないで 帰る純也。
甘い幸せと 切なさが 胸に溢れて。
本当は 私だって 抱かれて眠りたい。
ただ 抱き締められるだけなら…