心を ほどいて  ~コーディネーター麻里絵

「純也 どうして 私を 好きになってくれたの?」

甘い余韻の中 純也の胸に 顔をつけて 私は聞く。

「そんなこと 俺に 言わせるの?」

「純也 カッコいいし 仕事もできるし 優しいし。はっきりしない私を 待ってる間に いくらでも 他の人と 付き合えたでしょう?」


新卒で 若葉ハウジングに 入社した私。

設計課に 配属されて 設計の仕事をしながら インテリアコーディネーターの 資格を取得した。

若葉ハウジングの社員のまま コーディネーターの仕事を するようになって。

その頃 私は 純也に出会った。



「まりえ 可愛かったから。」

純也は 甘く はぐらかす。


純也のお客さんを 担当して。

個人的に 話すようになって。

純也に 悪い印象は なかったけど。

そもそも 恋愛をする気が なかった私。


何度か 2人で 食事をして。


そのうち 私は 会社を退職して

フリーとして 仕事を始めた。





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