サヨナラなんて言わない。

「晴、最後にバスケ対決してくれない？」

「は！？」

私の提案を聞いた晴は勢いよく顔を上げ驚いた表情を見せた。

まぁ、そうなるよね。

でもこのままお別れするのも、なんか嫌だ。

「晴が負けたら私の言うこと聞いてよ。」

「じゃあ、俺が勝ったらバスケやめんなよ」

おお、そう来たか。

私は分かったと答え、晴と体育館に向かった。

今まで共に部活時間を過ごしてきた場所に。

体育館に着くと晴は部室からバスケットボールを持ってきてくれた。