サヨナラなんて言わない。
「ずる、あんなん勝ったなんて言わねぇつーの。」

「勝ちは勝ちでしょーが!ブツブツ言うな!」

強くいうと黙る晴。

「何聞いて欲しいんだよ?」

あ、言っとくけど高いもの買えとか無理だぞと晴は付け加えた。

「晴、みのりの傍にこれからもいて欲しい。」

晴は私の発言にえ?と言う顔をした。

「みのりはね、優しいからさ多分これから我慢することも多いと思う。だからそんな時晴がそばにいて欲しい。お願い。」

私の真剣な表情に晴も本気なんだと感じたのかしっかり頷いた。

「あともうひとつ!」

「え、まだあんのかよ!」

「まぁまぁいいじゃない!」

と文句を言う晴を落ち着かせる。
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