サヨナラなんて言わない。
「ごめん。みのり…泣かないで」

私がみのりの背中をさするとさらに肩が大きく揺れる。

耳にみのりの泣いている声が響く。

気づけば晴も目の前まで来ていた。

晴はまだ苦しそうな顔をしていて私を見つめていた。

「なんで私が入院してるって知ってるの?」

「先生がお前のお母さんと話してるの聞いたんだよ。職員室で…」

「そっか、ごめんね、言えなくて…」

私が下を向きそう言うとみのりは私から離れて、手を握った。

「蓮花ちゃん、なんで言ってくれなかったの?」
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