紡ぐべき糸

22


それからの啓子は 幸せに輝いて 誰もが 驚くほど 綺麗になっていく。

毎日 会社で 顔を合わせる二人。


普通に 接していても 啓子は 聡の目から 愛を感じた。
 


昼休みになると 聡は 啓子にLINEを 送ってくれる。


《雪降りそう。すごく寒いよ》

そんな一言でも、 啓子は嬉しかった。
 
《運転、気をつけてね》

啓子も 心を込めて返信する。
 
《ありがとう。明日は デートしようね》

聡の返事に 啓子は 頬を染めてしまう。
 

平日は 帰りが遅くなる聡。


会えない代わりに 帰り道 啓子に 電話をしてくれる。


家に着くまでの 三十分ちょっと。


その日にあったことを 二人で話す。
 

週末は 二人で出かける。

啓子の家の近くまで 聡は 迎えに来てくれる。


少しドライブをして 食事をして。

ショッピングをしたり 話したり。


二人で過ごす時間は 啓子を甘く輝かせる。
 



< 179 / 227 >

この作品をシェア

pagetop