紡ぐべき糸

翌日の午後 待ち合せて 聡の車に乗った美咲。


昨日より 少し短いスカートから 綺麗な足が 伸びていて 聡の目を奪う。
 

「美咲の足 綺麗。そそられる。」

助手席に座った美咲に 聡が言うと 美咲は 照れた顔で笑って、
 
「ほら 私 元陸上部だから。」

と恥ずかしそうに 答える。


聡は そっと 美咲の手を握って言う。
 

「俺 もしかして 本気で 美咲のこと 好きになったかもしれない。」


今まで どんな女の子にも 感じたことのない 愛しさが込み上げて 聡は 切ない目で 美咲を見る。
 


「ありがとう。でもさ どうせなら 抱く前に 言ってほしかったな。」


美咲は 甘く聡を睨む。


「そうだよな。俺 何か いつもと違っていて。余裕ないんだよ。」

聡は 苦笑して言う。


どうして 美咲といると こんなに 正直になれるのか、



不思議に思いながら。
 


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