本当のキス ー偽りのキスー 番外編

「30分このままで、話そ…」



先生がオレの腕の中で言った

先生の吐息が胸にかかって
くすぐったかった



「うん…」


先生のいい匂いがした

緊張する




「今日、ありがとう
嬉しかった
今までで1番の誕生日だった
律に会ってから
なんでも1番になる…」



先生が喜んでくれて嬉しかった




「今日が、2番になる日が来るかもよ…」



「え…」



先生が顔を上げて
目が合った


かわいい…


フワフワしてて
子猫抱いてるみたい




「来年も一緒にいれたら、いいな…
そしたら、今年が2番になるかも…」




「ホントだ…
2番になるかもね…
2番になったら、いいな…
来年も一緒にいたい、律と…」




「うん…
受験、頑張るね…」




「うん…
頑張ってね…」




先生がそう言って…




首元に先生の熱を感じた


先生がオレの首に唇を付けた




先生の身体は冷たかったのに
そこだけ熱かった




不思議だな…って思った





「甲…好きだよ…」



「うん…来年も一緒にいてね…」



先生の声が耳元で聞こえた




「うん…
来年も…
ずっと一緒に…
…誓います…」



オレは先生の耳元に唇を付けた




先生の身体が熱くなったのがわかった




「律…好き…」




「うん…これで受験頑張れる」




抱きしめたその手で
先生の髪をなでた




オレの胸で先生が微笑んだ




春が待ち遠しくなった






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