虹色アゲハ
依頼料を受け取った揚羽は、立ち上がって下座の後方に進むと…
襖の前に置かれた椅子に腰を下ろして、金額を確かめ始めた。

移動は身を守るための行動で…
襖の向こうでは倫太郎が、中の状況に神経を張り巡らせていた。


「確かに180万、いただくわね」

「じゃあ私は帰らせてもらうから」

「なに寝ぼけた事いってんの?
まさか、これで終わると思ってんの?」

「はっ?
これ以上なにがあるってゆうのよ」

「いやこっちが、は?
まずは、鷹巨に何か言う事ないの?」

その言葉に驚く鷹巨。


「……ごめんね、鷹巨。
でも一緒にいた時間は本当に、詐欺師なんか辞めたいくらい、」
「この期に及んでなに取り繕ってんのよ。
誠心誠意謝れって意味でしょ?
もういいわ、話にならない」
揚羽はそう毒女の弁解を遮ると。

「じゃあ、本題に入るわ」
足を組みなおして、偉そうに見下ろした。

さ、ここからが本番よ。


「うちの組織に喧嘩を売った落とし前、付けてもらわなきゃね」

「組織?…落とし前っ?」

「そうよ、私が単独犯だとでも思った?
残念だけど、逆恨みした相手が悪かったわね」
< 89 / 268 >

この作品をシェア

pagetop