ステラ✩アリエ

「ちょっとトイレ行ってくる。」
「うん。行ってらっしゃい。」

アカネが部屋から出ていくと、カナタと部屋に2人っきりになった。

静かだな…………。

「……ユラ。」
「ん?」
「俺、将来一人前の騎士になるよ。」

カナタ……。
カナタの綺麗な青色の瞳が輝く。

「そっか。頑張ってね。」
「うん。あのさユラ…………いいや
ユラ姫。」
「カ、カナタ。」

カナタは、膝をつき、左手を胸にあて、

「ユラ姫。
私、カナタ・ピスケスをユラ姫の近衛騎士にさせては頂けませんでしょうか。」
「カ、カナタ。」
「私にユラ姫を守らせては頂けませんでしょうか。」

カナタ…………。
そんな、友達に命をかけるだなんて……。

「お願い。ユラ。
旅する間だけでもいいから。
俺の夢のためと思って…。
お願い。」

カナタ…………。
……私のナイト……。

私は決心し、カナタに左手を差し出す。

「……よろしくお願いします。カナタ。」

カナタは、私の左手の甲にそっとキスをした。

「命をかけて、お守りします。」
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