諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
初めて会ったあの日、理人さんに一目惚れした瞬間から猛アプローチを始めた私は、今日まで数え切れないほど彼にあしらわれてきた。
『好きだ』と言っても顔色ひとつ変わらない。どうしても声が聞きたくなってたまに電話を掛けても、『用がないなら切るぞ』とだいたい相手にしてもらえなかった。
それは、たまに自分が本当に彼の婚約者なのかと疑いたくなるほど。耐性なら十分すぎるほどついている。
理人さんの誕生日の五月から約五ヶ月。やっと会えたのに、こんなことで落ち込んでせっかくのディナーを台無しになどしたくない。
「車はあっちだ。行くぞ」
そう言って歩き出した理人さんに駆け寄り、並んで歩く。私は横目でちらりと確かめた。
……本物の理人さんだ。今、隣にいるんだよね。
噛み締めるだけで幸せが胸に染み入った。私の視線に気がついたのか、理人さんがみるみる内に呆れた面持ちになる。
『好きだ』と言っても顔色ひとつ変わらない。どうしても声が聞きたくなってたまに電話を掛けても、『用がないなら切るぞ』とだいたい相手にしてもらえなかった。
それは、たまに自分が本当に彼の婚約者なのかと疑いたくなるほど。耐性なら十分すぎるほどついている。
理人さんの誕生日の五月から約五ヶ月。やっと会えたのに、こんなことで落ち込んでせっかくのディナーを台無しになどしたくない。
「車はあっちだ。行くぞ」
そう言って歩き出した理人さんに駆け寄り、並んで歩く。私は横目でちらりと確かめた。
……本物の理人さんだ。今、隣にいるんだよね。
噛み締めるだけで幸せが胸に染み入った。私の視線に気がついたのか、理人さんがみるみる内に呆れた面持ちになる。