諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
「返せ」

「えっ? 嫌に決まってるじゃないですか! これは私の宝物なんです」

 サイドテーブルに手を伸ばす俺の腕に、静菜がぶら下がる。

「おい」

「理人さん、好きです。私、今とっても幸せ」

「なんて色気のない告白だよ。この猿」

 俺はため息混じりに言うが、胸が膨れるような心地良さを感じた。

 この感情が幸福感なら、俺も同じ気持ちだ。

「静菜。お前には感謝してる」

 突然投げかけた言葉に、静菜はわけがわからないというふうに目を瞬かせる。

 俺を好きになってくれて、諦めないでいてくれてありがとう。

 今度は俺が、お前に捧げよう。

 俺は再び彼女を組み敷き、そっとキスを降らせた。
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