諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
仕事を終え、家に帰り夕食とお風呂を済ませた私は、自室のベッドに腰掛けてスマートフォンの画面をタップする。
電話帳に登録した【理人さん】のページをぼんやりと眺めていた。
今日お昼に美鶴と色々話してから、余計に理人さんが恋しくなっていた。
少しでもいいから声が聞きたいな。
意を決した私は、発信と書かれた電話マークをタップする。
出てくれないかもしれないけれど。そう思うのに、わずかにくぐもったコール音が鳴り始めると、身体の中に異様な緊張が満ち溢れる。
すると、突如コール音がぷつっと切れた。
『もしもし』
理人さんの低くはっきりとした声が耳に伝わってくる。