嘘恋のち真実愛
赤い屋根に白い壁のフラワーショップは、二階と三階が住居になっているようだった。店先には、鉢に色とりどりの花が植えられている。
征巳さんと並んで見ていると、女性の店員が「いらっしゃいませ」と声をかけてきた。花を買う予定で歩いてきたのではないけれど、なにか欲しくなる。
いい機会だから、家に飾る花を買って帰りたい。
「薔薇はありますか?」
「中にありますので、どうぞご覧になってください」
征巳さんの質問に、店員はにこやかに入店を促した。私は、小声で「薔薇?」と彼に訊く。
「ゆりか、薔薇好きでしょ?」
「うん。……わあ、いろんな種類がありますね!」
「どれがいい?」
「迷う……」
私が真剣に悩んでいると、店員が何種類かを混ぜてもきれいだと教えてくれる。でも、私は一輪だけ欲しい。
北海道で征巳さんからもらった一輪挿しの花瓶を使いたいから。
「この濃いピンク、きれい!」
「ああ、きれいだね。これにしようか?」
「うん」
一本の薔薇を包んでもらう。きれいだけど、一本しか買わないのが、申し訳なり、思わず謝ってしまう。
征巳さんと並んで見ていると、女性の店員が「いらっしゃいませ」と声をかけてきた。花を買う予定で歩いてきたのではないけれど、なにか欲しくなる。
いい機会だから、家に飾る花を買って帰りたい。
「薔薇はありますか?」
「中にありますので、どうぞご覧になってください」
征巳さんの質問に、店員はにこやかに入店を促した。私は、小声で「薔薇?」と彼に訊く。
「ゆりか、薔薇好きでしょ?」
「うん。……わあ、いろんな種類がありますね!」
「どれがいい?」
「迷う……」
私が真剣に悩んでいると、店員が何種類かを混ぜてもきれいだと教えてくれる。でも、私は一輪だけ欲しい。
北海道で征巳さんからもらった一輪挿しの花瓶を使いたいから。
「この濃いピンク、きれい!」
「ああ、きれいだね。これにしようか?」
「うん」
一本の薔薇を包んでもらう。きれいだけど、一本しか買わないのが、申し訳なり、思わず謝ってしまう。