嘘恋のち真実愛
「こんなところに、公園があるんだね」

「私も初めて知りました。近くに住んでいても、なかなかこっちは歩かないから」

「そうだね。いつもと違う道を歩いたら、新しい発見があるね」

「新しい発見、ワクワクします」


駅の方向へ歩くことが多いので、反対方向に歩くことはほとんどなかった。

小さい通りを歩いていたのだが、緩やかなカーブの先で、大通りと合流した。

再び大通りに出たことに、私たちは驚く。


「これも発見ですね!」

「うん。結構歩いたらつもりでいたけど、それほど離れていないね」

「そうですよね、なんだか不思議」


私たちの住むマンションの姿を捉えることができる距離だった。ここからまだ先に歩くか、マンションに戻る道を行くか悩む。

私は、先へと続く道に目を向ける。こちら側を来るのはかなり久しぶりだ。前に歩いたのは、いつだろう。


「あれ?」

「ん? ゆりか、なに?」

「あそこに見えるの、お花屋さんですよね。こっち側にもお花屋さんがあったんですね」

「へー、ちょっと行ってみようか」
< 201 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop