君の、その手に残る「愛」がどうか、温かいモノでありますように
プロローグ 悲劇の始まりは喜劇から。

ねぇ、あのウワサ。
もう、聞いた?

「時計屋」のウワサだよ!

人は死んだら、何も残らない。
大切な人に何も残せない。

いやいや。

たった一つだけ、この世に残るモノがある。

「銀色の海中時計」
その人の人生の「全て」が刻まれた時計。

でもそれは、
見つけても簡単には動かせない。

条件がある。

でもね、この世でたった1人だけ。
その条件を知っていて、
自由に動かせる人がいる。
死者の思いを覗き見できる人がいる。


それが「時計屋」さ!

もし、キミが、

死者の思いを知りたいのなら。

信じてみたら?
探してみたら?

「時計屋」のそのウワサ....。


ん?
どうして、僕がそんなに詳しいかって?
僕はいったい誰かって?
・・・・さぁね。

まぁ、そのうち分かるよ。
にゃ~。
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