俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
何度も伝えるその台詞。

口にする度に、俺、恐らくドヤ顔になってると思う。

うちの…っていうか、親父の会社の陰陽師なんだけど。

でも、俺自慢の陰陽師でもある。

なずなは。



そして。

俺の可愛い陰陽師…でもある。



なーんてね。



そう思うと、また口元が緩む。

ふふふ…なんて、笑っちゃいそうになるんだよ。

そして、これから会いに行く。

依頼だけどな?お仕事。

でも…。

…あ。ついついニヤケる。




「伶士、何かご機嫌だね?」

「…え?そう?」



あ、いけない。

薫にニヤケてたの見られただろうか。

薫は不安な気持ちでいるのに、不謹慎だよな。俺のバカ。

ダメだダメだ。



気を取り直して咳払いなんかしてみる。



「伶士、背伸びたね?」

「…あ、そうだな。卒業してからまた何センチか…」

「部活楽しい?この間言い忘れてたけど…テレビ、見たよ?」

「…試合?」

薫は俺の目を見て頷く。

ロッカールームの番組だったら、恥ずかしいことこの上ない。

ぴえん顔…。



「私、伶士がサッカーやってるの見たの、初めてだったかもしれない…」


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