俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

「お、もう時間ですわね。戻るわ」



気がつけば、後五分で昼休みが終わる時間。

隣のクラスのチカは席を立ち、一緒にいた陣内や颯太に手を振っていく。

「おー。お疲れ。部活でな」

「俺は地元でなー。なんて」

地元…チカと陣内は同中。だから陣内は野球部だけど俺達の輪の中にすんなりと入ってくる。

「ぶはは。東光ストアで5時。なんてな」

「お疲れー」

「…あ、俺も行く。トイレ」

ちょっとトイレに行こうと思って、俺も一緒に席を立つ。

チカの後を追って、一緒に廊下に出た。



「連れションでもしますかー。心の友よ」

「するか」

「で、伶士の父ちゃんなんだっけ?偉い人なんだっけ。別にいいけどさ」

「………」

何で急に中途半端に思い出す?



そんな感じで二人でトイレに向かっていると、廊下の片隅にいる派手な集団が嫌でも目に入る。

お…。



「で、で、で、これ!これ!行ってみたくね?何なに?このマジスペシャル秘密空間!マジ女子の興味をそソリティア無料ー!みたいな?」



そソリティア無料?

何それ。

なずなのギャル友…みっちょ。


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