俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
なるほどと感心して見ていたが、俺はふとその下にある普通の粒チョコに目が行ってしまった。

いろいろなナッツがぎっしり詰まった、大きめの粒チョコ。

クルミやらピスタチオやら、アーモンドやら、ナッツ盛り合わせのようなチョコだ。



ナッツ盛り合わせ…。



…と、いえばヤツ。

酒も飲んでいないのに、ほうじ茶ラテでナッツ盛り合わせを食べるヤツのことを、ふと思い出した。

それに合わせるかのように、ここ最近掲げた決意のことも思い出す。



あれ、俺…心技体、根本的に鍛え直さねばならないんじゃなかったっけ。

追いかけて、その上を行くんじゃなかったっけ…。



「ああぁぁっ!」



また、美森が横で雄叫びをあげ、ガクッとした。



「な、何だ!」

「このチョコ高っ…3つで4800円だってさ」

「……」

って、高いの?

チョコの値段の基準がイマイチわからん。



「…買ってやるよ」

「へ?」

「いや、俺もその下のナッツフレーバーチョコだか買うからついで」

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