俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

「土地的に、少々難があると菩提から指摘が入って、それを小笠原さんにアドバイスしたのだが…麗華がどうしてもここを譲らなくてな?」

「菩提さんから?」

菩提剣軌さん、親父の会社の顧問陰陽師だ。

親父の会社が手掛ける工事の土地の調査もやってるって聞いたことがある。

地鎮祭も担当するって聞いたことあるけど…。



「で、譲れないのなら、その土地の難を無くすしかない。確かに、難ありと言い続けて更地のままでいるワケにもいかないのが開発ってやつよ。…で、今日の地鎮祭」

「土地の難を無くすって…」

「…地鎮祭という名の…浄霊、だな」



浄霊…?!



「…それを俺に見せたかったの?」

「まあ、そういうことだな。行けばわかる」



そう親父に促されて、車を降りる。

親父の後に着いて、敷地内に入る。

「社長、お疲れさまです!」

親父が来るとみんなどよめいた。

知らないおじさん、顔だけ知ってるおじさん、いろいろいる中、親父は一人一人に挨拶されながら談笑の最中、俺を紹介して頭を下げたり。



「おー!伶士くん、立派になって!」

「…あ、小笠原社長お久しぶりです」



施主であるオガサワラリゾートの社長、麗華さんのお父さんだ。

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