俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
な…ヤクザが魔術師を御抱えにする?!
結び付くのか付かないのか。
意外…!
魔術師御抱えにして、ヤクザは何をするんだ?何のメリットがある?
うち、橘建設も陰陽師御抱えしてるけど、それは建設の過程での祭祀とか、土地調査とか助言をもらったり…。
メリットの想像がつかない。
「…で、弓削先生の大口取引、おやっさんもひとつ噛んでてさ」
「弓削先生の取引というよりは、朱雀会の取引か。…で?どんな取引」
木嶋さんが、俺達を中に招き入れて、店のドアを閉める。
「こっち」と中へ誘導される。
話はその移動の途中。
「…とある会社が倒産しかかってて、おやっさんは、そこの資金援助をしたワケ。億単位なんてもんじゃねえ援助」
「は?金持ってるけど、ケチな組長だろ?よく援助したな」
「まあまあ、その見返りが倍以上になるとの見込みらしい?」
すると、なずなが立ち止まる。
「…は?弓削先生先導なんだろ?それって…」
木嶋さんは頷く。
「…人身売買みてえなもんだ」
「おいおいおいおい!」