最初で最後の恋。
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入学式

お母さん。お父さん。まってまって!!

母「なぁに、麗美」

父「そんなに慌てるなよ」

と、ニコニコと優しい顔でこちらを見ている

父と母。

ピピピッピピピッ ガチャ

麗「んぅ〜。」

私は伸びをして、起きる

あ、おはようございます。

私、神宮麗美です。元の名を榊麗美です。

まぁ、名前が違うのは後ほどお話させていただきます。

今日から新学期、そう、高校生になるのだ。

白を基調とした広々とした部屋をトコトコと歩き

洗面台の前に立ちパシャパシャと顔を洗う。

目の前に大きな三面鏡がありそこに顔が映る

少し明るい茶色のウエーブのかかった髪に

色素の薄い茶色の瞳。

そう、このふたつは母にそっくり。

見てると悲しくなってしまうから鏡にそっと布をかけ何も見えないようにする。

私は黒のロン毛に分厚いだてめをかける

まぁ、変装よ変装!

ま新しい制服に身を包みローファーを履き

返事のない家に

「いってきます」とこえをかける。

私の家は自慢ではなくまぁ、お金持ち。

両親が他界してから広い家で一人暮らし

(寂しいものね。)
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