君だけは違うから



「幸せが逃げるぞーため息」





「よお七瀬」


ズッと頭にかかる重さ


「杉崎、重い」


杉崎りく

私の数少ない友達である

たまたま一年二年とクラスが同じで席が近かったから話せるようになった

私のキツい性格も受け入れてくれるいいやつ


「…ふーん。なに見てんの?」


は?


「な、なにも?」


ずっと見ていた健の背中から視線を外す


「あそう」





たまに何考えてるのかわからないけどね


「てか、お前の幼なじみまた別れたんだって?」


情報早いな


「まあね」


「頻繁だなwさすがモテ男」


「ほんとそれな」


「イケメン羨ましい」





そういう杉崎もかなり女子から人気のある方である

バスケ部のエースなんかもやってる

ちょっとチャラい見た目とそれに合わないやる気のない顔がなんだか印象に残りやすい


そしてノーマルにイケメン

顔が良い。


くそが


顔がいいやつはいいよね本当


「滅びればいいのに」


「え、なに!?傷つく!」



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