闇の中の太陽

知らなかった?私クズだよ

「はじめまして。今日からクラスメイトになる宮嶺 陽(みやみね はる)です」

前に立つ男が人の良さそうな笑みを浮かべている。

「これから皆さんとたくさん思い出が作れたらなと思います」

クラスの女子達がキャーキャーと小さな声で騒いでいた。

それもそのはず、チョコレート色の二重の目にシュッと通った鼻筋に少し色白な肌、耳元には銀色の小さなピアスがキラッ光っている。

でも、みんなの目線は頭にいっていた。

まるで炎のような赤いメッシュがはいっている髪

けど髪を染めているのはうちの学校では珍しくない。

それでも目がいってしまう。ただ赤いだけじゃなく、メッシュというのが彼の端整な顔にあいすぎていた。

「やば〜」「めちゃカッコいー」「後で連絡先聞こうー」「いいねー」

前の席の女子2人がキャアキャアいっていた

バカらしい。男1人でこんなに騒ぐなんて

ガン、と机を蹴る。

とたんに、クラスメイトが静かになる。

担任が少し青ざめながら口を開いた。

「えーじゃ、じゃあ、宮嶺君はも、森宮さんの横が空いているからそこに座ってもらえるかな」

「はい、わかりました」

聞き間違いだろうか。

あの顔だけ良い転校生が私の横に座る?最悪だ。

前の女子2人が少しこちらをにらむ。

ふざけるな、にらむぐらいなら変わってくれ


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