闇の中の太陽
うるさいな、さっさとどっかいってくれないかな。

寝れないじゃん。

イライラしつつ寝ようとすると

「ちょっと、美蘭」

「んぁ」

声がした方を見ると友梨が仁王立ちしていた

「なに?」

「なに?じゃないわよ!なんでいきなり舌打ちするの」

友梨が周りに聞こえないようにヒソヒソと話してくる

「えーうるさかったから」

「はーったく、なんでクラスのイケメン転校生にケンカ売るのよ」

「……彼氏に言っちゃダメだよ」

「論点をずらさないで!とにかく、もうあんなことしないでよね」

「んーわかったー。あ、ねー次の授業サボって屋上いこーよー」

「え、いいけ「ちょっと森宮さん!」

友梨の声をさえぎってかん高い声が聞こえた

「……何」

ウザい。いつにも増してウザい。

「いま、授業サボるって言いましたね」

なんで分かってることをわざわざ言うんだろ。
「言ったけど、なんかわるい?」

「わるいです!ただでさえ宮嶺さんにいきなり舌打ちして!それでまだサボるつもりなんて…あなたなんのために学校来てるんですか!」

委員長がヒートアップするにつれて教室もだんだん静かになっていく。

転校生は何が起きているのか分かってるような分かってないような顔をしていた。

委員長が怒ってるとどうしても煽りたくなってしまう。性格悪いなぁ

「空気クッソ悪いんだし私が出てけば空気もよくなって万々歳でしょ。あーなんのために学校来てるかって、えっ勉強するためでしょ笑。そんなこともわからないのー」

「ッッッそうじゃなくて!!!!!」

しつこいな。案外折れないな。もうちょい煽ってみたいけどさっさとこの空間を出たいからなぁ。

そう思いつつ委員長の側による。トドメを刺す為にクラス中に聞こえる声で言う。

「あのさぁこんな単純なことも分かんないなんて…もしかしてぇ委員長って頭悪いのかなぁ?ふふッ」

ちらっと委員長を見ると顔を真っ赤にして震えていた。そして崩れ落ちて泣いた

あーおもしろ。けど煽り甲斐が少し足りなかったなぁ。

まあいい、こいつが静かな間にサッサっと屋上へ行ってやろう

「友梨ー行こー」

「えっ、ああ、うん」

教室のドアに手を掛けようとした時ガシッと誰かが私の肩を掴んでいた

「…なに」

イラッとして振り返るとアイツが立っていた。

私の大っ嫌いなアイツが。

なぜか怒っているのかブルブルと震えている。

「お前、謝れよ!せっかく注意してくれたのに…オマエはなにも思わねえのかよ!ただ屁理屈ばっかり言って!!挙げ句の果てにこんな泣かして………最低だな!!」

「はぁ?」

なんなんだこいつ。

いきなり突っ込んできやがって。

思わず口調も荒くなる。

「……ウザッ、なんで来たばっかの奴に説教されなきゃいけないのよ」

「来たばっかとか関係ないだろ」

「……はー、謝ればいいんでしょ謝れば」

泣きじゃくっている委員長の前に立つ

「泣かしちゃってごめんなさーい。けど煽り甲斐がちょっと足りなかったかなぁ」

クラスが凍りついた

もちろんアイツも

そんな奴らの顔を見て鼻で笑いながら教室を出て行った。

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