転生したら極悪非道な皇帝の妻になるが実は、ただのツンデレでした!?(9/29に修正済み)
「はぁっ?武器屋だと?
そんなところに寄ってどうする気だ?」
「いいから、いいから」
私は、強引にあの男を連れて武器屋に入っていく。
小さな武器屋だが品揃えはいい方だろう。
弓矢や短剣、長い剣などもある。
そして隅っこに竹刀を発見する。あったわ!!
やっと希望の物を見つけることが出来て喜んだ。
「あの……すみません。これください」
私は、亭主であるおじさんに会計を頼んだ。
これがあれば、ちゃんとした稽古が出来るわ。
それにもし敵が来ても枝よりも効果が高いし
自分の身を守るためにも必要だ。
「そんな物を買ってどうするんだ?」
「あら私の大事な武器よ!これは。
悪い奴が来てもこれなら倒せるんだから」
あの男に見せるように素振りをする。
そうそう……この感覚。
握った時の竹刀の感触を確かめながら思った。
そうしたら亭主のおじさんがこちらに来た。
「これは、これは。陛下ではありませんか。
あ、それね……丁度2コインになります」
「2コイン?えっと……」
私は、慌ててポケットの中を探る。
あ、しまった。お金を持って来なかったわ!!
普段は、アミーナやエレンに欲しい物を頼んでいたし
そもそもこちらの世界のお金の単位が分からない。
2コインって何?日本円だといくらなの?
どうしようかと悩んでいたらあの男がポーチからコインを出して代わりに払ってくれた。
えっ……?私は、あの男を見た。
「まったく。お金を持って来てないくせに
そんな物を買おうとするとかどうかしてる」
「いいでしょう……別に。それより……ありがとう」
相変わらずの口が悪い。
だが文句を言いながらも竹刀を買ってくれた。
私は、ボソッとお礼を言う。竹刀をギュッと握り締めなから
するとあの男は、フンと言いながらも
「来い。連れて行きたいところがある」と私にそう言ってきた。