転生したら極悪非道な皇帝の妻になるが実は、ただのツンデレでした!?(9/29に修正済み)

 連れて行きたいところ?えっ?それって何処?
あの男は、お金が払い終わるとさっさと店から出て行く。
 私は、意味が分からずに後を追いかけた。

馬小屋近くに何人かの部下が待機していた。
 ロンも居たがあの男は、
「ちょっと山の一本木まで行ってくる。
すぐに戻るからそこで待機していろ」と指示を出していた。

「は、はい。承知しました」

山の一本木?
 するとあの男は、強引に私を抱き上げると馬に乗せて自分もその馬に乗った。
えっ?ちょっと……。
 理由の分からないまま馬を走らせた。
向かう先は、山だった。森の中を馬で走り抜ける。

「ちょっと何処に連れて行く気よ?」

「黙っていろ。舌を噛むぞ」

 舌を噛むの前に説明をしなさいよ!!
私は、心の中でツッコミながら必死にしがみついた。
 しばらく走り続けると頂上付近になった。
あの男は、馬からおりると私もおろしてくれた。

 そこには、1番大きい一本木があった。
私は、そこまで近づいて見ると……うわぁぁ……!!
 そこには、国が一望出来る景色があった。

 真っ青で雲一つない青空。
一番高い山なのか眺めも最高で街の中までよく見える。
 凄い……なんて大きい国なの。
これがあの男が治めている国なのね。

 アース王国は、小さい国みたいだし
現実世界ともまた違った景色だ。
 驚きながら眺めているとあの男が現れた。

「どうだ?エミリオン帝国は?貴様には、いかに
この国は大きいかを見せてやりたかったんだ」

「どうして私なんかに?」

 あなたの国が大きいのは、話を聞いて知っている。
自慢でもしたいのかしら?
 そう思って見てみると同じように景色を眺めていた。

「……俺は、自分の意思を曲げない。
 だが、どうしても迷った時は、ここに来ている。
この大きな国は、俺が治めている。民も全て。
 この国をもっと大きくする。世界の皇帝になるために
それを見つめ直す場所だ……ここは」

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