イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡

「食べてくださいっ!」

そう言って、パステルイエローのマカロンを差し出す。

実は、イエローは唯十くんのメンバーカラーだったりするわけで。

「……純恋ちゃんがそこまで言うなら」

フッと笑った唯十くんがそう言ってくれて、この美味しさを共有できる、と嬉しくなっていると。

いきなり、マカロンを持っていた方の手首を掴まれて。

「えっ……」

唯十くんは、私の手に持ったままのそれに口元を近づけて。

直接パクッと一口食べた。

「んっ、美味しい」

なんてこちらを見上げて、一瞬クリームを拭うようにぺろっと舌を出した唯十くんは、私の知ってる爽やかキラキラアイドルではなくて。

色気のあるちょっとだけ、悪い顔。
その表情に、ドクンと大きく心臓が鳴った。

不意打ちすぎて、固まってしまう。
顔も熱くてしょうがない。
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