イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡
まるで、本当になにもなかったみたいな。
今まで通りを貫きたくて、忘れる、なんて宣言したくせに、あれが本当になかったことになるのかと思うと複雑で。
自分の矛盾さに呆れる。
本当は、自分の気持ちにとっくに気づいている。
恋を自覚したときの胸の高鳴りなんて、翔を好きになってからうんと経験しているから。
でも、だからこそ、私の変化した感情のせいで今までの心地良い関係が壊れてしまう恐怖だって同じくらい知っているから。
もし、相良くんに対して恋心が芽生えているなんて本人にバレてしまったら……。
翔のときみたいに、全部なくなってしまうかもしれない。
私が唯十くんのファンだって知ってああいう言葉をかけた彼ならなおさら。
そんな私を軽蔑するんじゃないかって。
だから、絶対に気づかれないように。この気持ちには蓋をするんだ。