一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「じゃあ、いいよ。真由ちゃん借りるよ」
「え?! そんなのダダメ……」
「じゃあ、乗って」
この押し問答を続けても無意味だろう。最近わかってきたことだがこの人はかなり強引だ。
少し意地悪そうに笑いながら、専務は後部座席の扉を開ける。
「ありがとうございます」
呟くようになってしまった私の言葉に、専務は私が思ったことが分かったのか言葉を発した。
「咲綾は、多少強引に行かないと全て遠慮するからね。さあ行こう」
自分もハードな仕事をして疲れているだろう。
運転しない私としては申し訳ない気持ちと、となりではしゃぐ真由を複雑な思いで見た。