一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「あとひとつお願いがある」
運転をしながら専務は私に声を掛けた。
「はい?」
お願い? その言葉に私は専務の横顔を見た。
「今日は、専務って呼ぶのやめて。仕事みたいだし、そう呼ばれるとどういう関係か疑われそう」
確かに、子供連れが専務とか呼べば、周りからどう思われるのだろう。
「……わかりました」
大村さんでいいかな。そう思い返事をすると間髪入れず専務は声を発した。
「言っておくけど、大村さんはNGだ。真由ちゃんと同じでいいよ」
クスリと綺麗な唇が弧を描く。"マナくん”など呼べるわけもないことなどわかっているだろう。
私は「無理です!」と言葉を上げていた。