一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「それは……」
考え事をしていない。そう言うのは簡単だ。
でも、でも、それでいいのだろうか。私はギュッと唇を噛むと俯く。
「咲綾、今日真由ちゃんが寝た後、少し話をしようか?」
私の考えていることがわかったのだろうか、静かに諭すような声音で真翔さんに問いかけられる。
その言葉に私はパッと顔を上げた。今の自分はどんな表情をしているのか自分でもわからなかった。
話をしなければいけないことはたくさんある。
でも怖い。ただ恐怖だけしかない私は素直に頷くことが出来なかった。
「ママー。コーンのピザがいいの」
真由はすっかりピザを食べるつもりで、嬉しそうにしている。
その姿に私ではなく、真翔さんが真由のもとへ向かい、一緒にピザを注文していた。
私はただ、焦がしてしまったフライパンをぼんやりとみつめた。
何を話すのだろう。ただ私は不安しかなかった。