一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「大家さんの息子!」
突如声を発した私だったが、はっきりと今思い出した。
あのマンションは古く、個人の大家さんで、初老の男性だ。しかしたまに周りを掃除してくれている若い人がいたことを思い出す。

「そう、あそこの大家の息子だった。だから咲綾のことも知っているし、部屋番号も知っていた」
真翔さんの説明に私は何度も頷いた。

「一応、初犯だし厳重注意ということになった。本人も反省しているようだし」
「そうですか……」
私としてはそれ以上言いようがない。
特に話したこともないし、大家さんの息子さんならば、ことを大きくするわけにもいかない。

「今度、ご両親がお詫びしたいといっているそうだ」
その真翔さんの言葉に、私は小さく首を振る。
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