余命2ヶ月の少女は総長と恋に落ちる
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「「「こんにちは、総長」」」
倉庫に戻ると、いつもよりも活気のない声で
声をかけられた。
透花が倒れてからの一部始終をしっかりと
見ていたこいつらも、もちろん辛いだろう。
「…ただいま」
挨拶をして3人で2階に向かった。
手紙は、あの日読んだ。
大切に大切にしまい込んだ。
今日は荷物の整理でもしようかと、
辛い気持ちを抑え込んで3人で透花の部屋に乗り込んだ。
「…何もない」
かなり殺風景で、ほとんどなかった。
あるのは、キャリーケースだけ。
そのキャリーケースに手をかけて恐る恐る開く。
「うわ…すごい量」
キャリーケースのほとんどが薬だった。
数着の服に一足の靴、携帯と財布と通帳などの必要最低限のもの以外はほとんど薬。
「…辛かったろうな、」
こんなにたくさんの薬を飲んでいることを、
どうして気づけなかったんだろう。
「透花ちゃんの病気の名前、聞いた?」
「あぁ」
「あの病気、息苦しさと心臓の痛みに
いつも襲われるんだって。
……全然、気付いてあげられなかった。」
苦しそうに顔を歪めた絢兎。
そんなこと、全く知らなかった。
本当に、本当に、どれだけ辛かったんだろう。
…多分、検討もつかないくらいなんだろうな。