一途な恋とバックハグ
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「おっ!ヒット!」

祐さんの釣竿が弧を描く。
順調にリールを回して魚を引き寄せる様子を私はつまんないと思いながら眺めていた。
だって私の竿はピクリともしないんだもん。

「おお、黒鯛だ結構デカいな!」

「父さんほらタモ!」

反対側では角さんと輝明さんも順調に釣ってるようでとっても楽しそう。
釣りを初めてもう2時間は経とうとしてるのに私だけ(・・・)鯛どころか小魚さえもヒットしないとはどういう事なの!?

「もお~っ!なんで私の竿はヒットしないのお~!」

「こら!そんな叫んだら魚が逃げるだろ!」

ついつい叫んだら釣竿と格闘してる祐さんに窘められてぶうっと膨れた。
だってまったくもって楽しくない。
私の大物、めでたい鯛はいったいいつ来るの!!?

一人でプンスカしてたら私の竿がグンっと引っ張られた。
あっ!これはもしかして!?
重い感触と引っ張られる釣竿に慌てて竿を持ち直しす。
これはもうヒットしたに違いない!
嬉しくなってリールを巻こうとした。
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