パンデミック.新形コロナウイルス
病院のレントゲン技師が壁にぶち開けた巨大な穴は、ただのコンクリートの破損などではなかった。そこから延びる薄暗いトンネルは、そのまま味気ない廊下となって隣の桜坂高校へと繋がっていたのだ。
奇妙なことに、地下深くの閉ざされた空間であるにもかかわらず、その穴を通って桜坂高校の様々な部活の音が聞こえてきた。放課後のグラウンドを走る足音、吹奏楽部の楽器の音色、そして廊下を駆ける生徒たちの笑い声や話し声。その賑やかな喧噪こそが、外界から隔絶されたこの病棟にとって、社会と繋がっていることを実感できる唯一の手段だった。
実際、この病院と桜坂高校の間には、密かながらも確かな交流が存在していた。そして、その両者を結びつけ、奇妙なパイプを太くしてくれた最大の功労者は他でもない――桜坂高校に巣食う、あの変態として校内でも有名だった上松(うえまつ)という教師だった。
奇妙なことに、地下深くの閉ざされた空間であるにもかかわらず、その穴を通って桜坂高校の様々な部活の音が聞こえてきた。放課後のグラウンドを走る足音、吹奏楽部の楽器の音色、そして廊下を駆ける生徒たちの笑い声や話し声。その賑やかな喧噪こそが、外界から隔絶されたこの病棟にとって、社会と繋がっていることを実感できる唯一の手段だった。
実際、この病院と桜坂高校の間には、密かながらも確かな交流が存在していた。そして、その両者を結びつけ、奇妙なパイプを太くしてくれた最大の功労者は他でもない――桜坂高校に巣食う、あの変態として校内でも有名だった上松(うえまつ)という教師だった。