もう誰かを愛せはしない

6・居場所

まだ朝日が昇る前。


私は礼羽を起こさないように起き上がると、アパートに少しだけある自分の荷物をバッグに詰め込んだ。



昨日泣いたから目が腫れぼったい。




「…もう私の荷物はないよね?」



忘れ物がないか確認してから、私はキッチンに向かった。



冷蔵庫の中に買い置きしておいた豚肉と卵、牛乳を取り出すと、同棲1ヶ月記念に作ったハンバーグを作った。


これが最後に私が出来ること。




あの時、ハンバーグとは言えない肉の塊になっちゃって…


ポソポソしてるし
グチャグチャしてるし

最悪な味のハンバーグ。





でも礼羽は全部食べてくれた。

上手になるまで毎日作ればいいと言ってくれた。




礼羽はいつも優しくて、私を大切にしてくれてたのにね。



どうしてこんな結果になっちゃったんだろう。




まだ、あれから4ヶ月しか経ってないよ?






視界が滲んできた事に気付くと、私は目元を拭ってハンバーグを皿に盛り、ラップを掛けた。
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