裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜
 生きていられる人の数は決まっている。


 夜明けを迎えても死者をこちらの世界にとどめたいと思うなら、今生きている人を減らさないと。


 そうして、裏はないちもんめは《ほしいあの子》と《いらないこの子》を交換する歪んだゲームへと変貌を遂げた。


 人々の願いをただ叶えたかっただけのカミサマは、命を摘み取る残酷な悪魔に。


 それが誰も幸せにならない、裏はないちもんめの悲しい真実だった。


「これでお話はおしまい……。それでね、ゲームが終わらなかった理由だけど、ヒントをあげようねぇ。


 カミサマは花魁なのさ。自己中心的な男たちにいいように使われ捨てられた、男社会の悲しい負の側面なのさ。


 わかったら、あたしはかわいそうなカミサマの気持ちも少し汲み取ってやってほしいと思うねぇ」


 ◇ 
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