クローバー2~愛情~
スーパーで、2人はカートを引きながら歩く。

「カズキくん、冷蔵庫の中には、何があるの?」

「たまねぎ、にんじん、じゃがいも・・・あと、冷凍庫に鶏もも肉か。でも、今からだと上手に解凍できないな」

「そうね・・・じゃあ、今日は、豚ロース肉にしよっか。りんご煮なんかどう?コンソメはある?」

「あぁ、あるよ。りんご、すりおろすの?」

「そう。すりおろし器は?持ってる?」

「持ってるよ」

「じゃあ、りんご2個に、豚ロース肉2枚。サラダも作ろ?レタスときゅうりとトマトと・・・ドレッシングはある?」

「フレンチドレッシングならあるよ」

「じゃ、いいわね。あと、デザートは・・・」

「美穂だな!!」

あ~もうっっ。赤くなるの分かってて言うんだもん。

「ほんと、美穂、かわい!!」

余裕を見せる和希。もう、かなわないなぁ。

「あたし、ストロベリームース、食べたい!・・・けど、カズキくんは・・・」

「食べる!!美穂が食べるなら、食べる!!」

ふふ、ちょっとだけ、美穂の勝ち?

お会計をして、当然のように荷物を持ってくれる和希。反対の手で美穂と繋がる。

和希のアパートについて、ドアを開けて部屋に入って2人きりになると、和希が抱きついて来る。

「おかえり、美穂」

「おかえり、カズキくん」

そっと2人、キスをする。

しばらく抱き合ったあと、美穂が

「さあっ、まずはおいしい夕食を作るわよ!!」

「まずは、ね♡」

と和希。毎度のことながら、赤面する美穂だった。
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